ども、クロセです。
7月になり外の気温は30度を超える真夏日、場所によっては猛暑日になる地域も。
こうなると皆さん当然エアコンを使うと思いますがうまく運用できていますでしょうか?
近年の住宅は断熱性能や気密が改良されていきエアコンによる気温調整が容易になりました。
一方で、エアコンが今までより効きやすいため、それに合わせた運用を考える必要が出てきています。
今回はそこそこ断熱性能、気密が良い我が家の体験をもとに高高住宅でのエアコン運用を語りたいと思います。
あくまで体験談ベースのため万人にとって正解かはわかりませんが、参考になるような情報を書いていきたいと思います。
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対応畳数より低いエアコンで問題なし
過去にも何度か書きましたが現在の家では対応畳数通りのエアコンを選ぶ必要はありません。なぜならエアコンの対応畳数はまだ断熱がほとんどされていなかった家を基準にしているからです。
現在の断熱・気密がしっかりした家で対応畳数通りの使用は過剰性能になります。
ではどれくらいのエアコンを選べばいいか?
地域にもよりますが、省エネ区域6地域はZEH程度の性能があれば部屋の広さに対して2分の1程度で十分だと思います。
(むしろ過剰なくらいかも?)
例えば、20畳の部屋を空調するだけなら10畳用エアコンでも十分です。
(2023年現在、6畳用未満のエアコンはありません)
断熱性能が高ければより広い範囲も空調できます。
異常気象が無いとは言えないので多少余裕はあるといいと思います。
しかし、素直に部屋の畳数通りにエアコンを購入する必要はありません。
参考までに。
我が家は省エネ区域6地域・断熱等級6、玄関以外で60畳くらいあります。
外気温が32℃でも6畳用エアコン1つで家全体を25~26℃くらいにできます。
35℃を超えても6畳用エアコンと20畳用エアコンで同様の室温になっています。
広い範囲で空調を行う
前述の畳数通りに選ばない話に関係しますが、高性能な現代の家なら6畳用エアコンでもかなり広く空調できます。逆に言うと、狭い個室に採用するとエアコンが効きすぎます。
その対策として1つのエアコンで広い範囲を空調するという方法があります。
例えば寝室や個室。
こういった部屋は6~8畳程度が多い印象ですが、部屋の中でエアコンを動かすと寒かったり暑かった…
ではどうするかというと部屋の近くの廊下にでも設置するのです。
廊下を空調し、その空気を各部屋に流すイメージです。
気温差があれば空気はある程度勝手に動くので、それで複数の部屋が空調されます。
扉を閉めてしまうとうまく空気が流れませんので、現実的には個室でも使わなければならないこともありますが…
個室に限らず、つながりのある部屋は少ないエアコンで空調することを意識するといいと思います。
無駄なエアコンを減らせますし、エアコンは緩く運転させるより頑張らせた方が効率も良くなります。
エアコンは個室につけるという固定観念は捨てていきましょう。
より小さい容量のエアコンが発売されれば個室でも使いやすくなるんですけどね…
他の対策として、全館空調を採用するという方法もあります。
全館空調にはいろいろな方式がありますが、個室などで効きすぎることを防止できます。
導入費・点検費は安くないですが、お金に余裕がある人には選択肢になるでしょう。
エアコンの空気が当たらないこと重視で配置したい
空調が容易になった高性能な家では、よほどひどいエアコン配置でなければ容易に部屋を快適にできます。部屋の形に合わせてエアコンを配置しなくても問題ないのです。
上記を利用して、より快適に過ごせるようにエアコンの空気が直接当たらない配置を重視するといいと思います。
冷房でも暖房でも直接エアコンの風が当たるのは不快なものです。
極端に大きくて細長い部屋だと形に合わせた配置のほうがいいかもしれませんが…
それもサーキュレータを使えば何とでもなります。
せっかく高性能な家に住んでいるなら、より快適に過ごせる配置にしたいですね。
そしてそのためには風が直接当たらない場所を意識するといいでしょう。
湿度調整に気を配りたい
家が高性能になったことが原因で、湿度調整が難しいという問題が出てきました。過去記事に詳細を書いていますが、エアコンは冷房中に除湿を行います。
エアコンによる除湿(ダイキンのHPより引用)
エアコンで冷やすと水蒸気が水になり、その水を外に捨てることで除湿を行います。冷房として動いている間はこのように除湿をし続けます。
逆に言うと、気温が下がって冷房が止まると除湿も止まります。
近年では家が高性能になったことで冷房が効きやすくなりました。
結果として冷房として働く時間が減り、除湿がされにくいです。
特に気温がそこまで高くなく湿度が高い梅雨の時期は
無理に除湿しようとしても、部屋が寒くて不快です。
ですので、高高住宅の場合はそこを意識して空調を考える必要があります。
手っ取り早い方法として「再熱除湿機能が付いたエアコンを買う」か「除湿器を使う」というのがあります。
再熱除湿機能とは冷やして除湿した後に適温に温めて戻す機能です。
冷房⇒暖房を繰りかえすようなイメージで消費電力は大きいですが、室温を維持したまま容易に除湿できます。
除湿器は除湿の仕組みで部屋を暖めながら除湿されます。
冷房と併せることで部屋の温度低下を抑えつつ除湿ができます。
最近ではダイキン社の「カライエ」という壁付けの便利な除湿器も出てきました。
カライエ(ダイキンHPより抜粋)
家を建てる際に、採用を前提に計画しておくのもいいですね。換気システムに熱交換機能付きを採用するのもありです。
熱交換機能はざっくり言えば家の温度、湿度を維持しやすい換気システムです。
コストが高く、メンテも面倒ですが快適性に貢献してくれるでしょう。
より高度なテクニックとして、できるだけ少数のエアコンをフルに働かせるという方法があります。
広い範囲で空調をさせる話と関係しますが、温度を下げられるかどうかの微妙なラインでエアコンを稼働させます。
こうすると常に冷房として動くので、除湿もし続けてくれるというものです。
ただこの方法は思い通りに運用するのが難しいので、やはり除湿器や再熱除湿機能付きのエアコンを使うのが無難でしょう。
終わりに
今回は高高住宅のエアコン選び、運用について気をつけたいポイントを書き出してみました。本記事は理論編ということで、今度は実際の配置を間取りに合わせて考えてみようと思います。
とにかく今までよりエアコンの効きが良くなった分、エアコン容量が小さくて済むようになりました。
知らなくてもそんなに困らないけど、知っておくとエアコン費用を抑えることができると思います。
また、高高住宅のエアコン運用で難しいのは湿度調整だと思います。
前述の通りエアコンの効きが良くなったことでかえって除湿はされにくくなりました。
除湿器なり再熱除湿機能付きエアコンなどで対策しておくと楽なので家づくりの際は検討しておきましょう。
では。
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