シロアリについてどれくらい知ってる?!【新築~入居後まで気を付けること】

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今回は、住宅の天敵『シロアリ』についてお話を伺ったのでまとめたいと思います!




今回お話をお聞きしたのはこの方!!







現役の不動産屋さんでYouTubeチャンネルも運営されている、トトさんです!
基本的には不動産屋さん向けのチャンネルですが、これから家を建てようとする人が勉強になる動画もありますので是非一度覗いてみてください✨









トトさんは、以前はリフォーム業に従事していたこともあるそうで、実際にシロアリの点検や消毒なども実施されていたとか。そのためシロアリについてたくさん勉強されていて、知識がとても豊富です✨




そんなトトさんに、シロアリに関する基礎知識と、家を新築する際~入居後まで気を付けておきたいことをお聞きしました!!




早速、スタート!









シロアリに関する基礎知識を備えよう!




まずは、シロアリに関する基本的なお話をお聞きしました!




シロアリの特徴とは




まずは、シロアリの特徴をまとめていきたいと思います!




体の特徴







シロアリの体の特徴は
ゴキブリの仲間で体が寸胴(幼虫から成虫まであまり姿が変わらない不完全変態)
✅ほとんどのシロアリは目が退化していてなくなっている
✅目が見えない分、鼻が利く
家の中の木材や畳の腐ったにおい、(施工不良により)結露でカビが生え腐った断熱材などのにおいをたどって床下から家の中に入ってくる
✅肌が弱く太陽光や風に当たることを嫌う
地中深く潜ったり木の中に隠れて生息している
✅シロアリという名前だが、羽アリなど一部体が黒い種類もいる
といった点。




memo
✅シロアリは同じ「アリ」でも、俗にいう蟻(クロアリ)とは種類が違います。
  • クロアリは蜂の仲間で、体はくびれています!
  • クロアリはシロアリを捕食して食べるため、シロアリにとってクロアリは天敵!
  • 大きさも全然違うため、シロアリはクロアリに勝てません💦



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https://mushitomo.hatenablog.com/entry/2016/08/19/210000



活動の特徴




シロアリの活動の特徴は、
✅冬眠などはせず、1年中木を食べて活動している
✅湿気があるジメジメした場所が大好き
✅基本的には人目に触れないように生活している
✅体が弱いため地中の深くに潜って活動し、床下から家に侵入する
4~6月には羽アリになり移動する(その時だけ人目に触れやすい)
✅羽アリになり移動するときには、既にその家の床下を食い尽くして引っ越しするタイミング
羽アリを見かけた場合、その家の床下は被害が大きい可能性が高い
✅床下を食い尽くした後、交尾をする相手を探しに羽アリになって移動すると言われている




シロアリの侵入経路は地中から床下
そして、普段シロアリは目につくことはありません!!
家の中に羽アリが出た場合、その家はもうシロアリの被害がかなり大きいことを表すそうです!
何てことでしょう!!






シロアリが家に与える影響を知ろう!




こんな特徴を持つシロアリ。実際にシロアリは家にどのような影響を与えるのでしょうか?




木材を食べる!




これはごく一般的なこととしてご存じかと思いますが、
シロアリは
✅基本的には木材を食べる
→床下から侵入したシロアリは、湿気を含んだジメジメした木材を好んで食べる
✅見た目はそのままに、中だけを食い尽くす
→パッと見ただけではわからない。点検時にドライバーなどで叩くと、シロアリに食べられてスカスカになった木材にはズボッとドライバーが入ってしまうことも!




ただし、シロアリが木材を食い尽くしたことを主因として家が倒壊したことはこれまでないそうです!




直接的にシロアリ被害によって家が潰れるというよりは、シロアリ被害によってスカスカになってしまった木材は被害を受けていない木材に比べ強度が弱く、地震などで家が倒壊するといったリスクが高くなる場合があるということのようです💦




木材だけではなく、断熱材も食べる!!




木材だけではなく、注意が必要なのが断熱材だそうです!
✅断熱材は暖かく、施工方法を間違えるとジメジメしシロアリの恰好の隠れ家に!
→防蟻加工断熱材や防蟻メッシュを用いてシロアリを防ぐことも必要!




木材だけではなく断熱材までシロアリの餌食に!!
断熱材の間違った施工は怖いということですね💦




時にはコンクリートに穴を開けてしまうことも!!




稀ではあるそうですが、コンクリートの細かい粒子を分解して穴を開けてしまうこともあるほどシロアリの顎は強いそうです💦




「うちはコンクリートだから安心!」と思っている人が多いけれど、注意が必要だよ!!!とトトさんが言っていました!!




基礎などのコンクリート部分に地震などで隙間が出来たり亀裂が入るとシロアリの恰好の通り道に早変わり!!
コンクリートの隙間を進んだ先には木材が・・注意が必要です!!




シロアリが出やすい場所ってどこ?




シロアリが出やすい場所はどこなのでしょうか?




一般的にシロアリが出やすい場所は、
水回りなどの湿気が溜まる場所
→湿気が多くジメジメした水回りは、シロアリの大好物!
玄関や勝手口
→玄関の框の裏側は土留め板が地中に刺さっているような施工の場合も。地中から来たシロアリが「こんなところに餌がぶっ刺さってる!」とそこから入ってくるんだそうです💦






一般的なシロアリ対策とは?




では、一般的にはシロアリに対してどのような対策がされるのかをお聞きしました!




土壌処理




シロアリが侵入してくる床下に消毒を散布する方法です!







地中から侵入してきたシロアリが家に入ってしまう前に、床下でブロックします!
ただし、一度消毒すると未来永劫それでよいわけではなく、使用する薬剤にもよりますが、5年に1回くらいは再度消毒処理しなければならないそうです。




memo
シロアリ消毒の薬剤には、効果が違ういくつかの種類があるそうです!
  • 忌避性薬剤:においでシロアリを寄せ付けない薬
  • 遅効性薬剤:薬剤を巣に持ち帰らせ、巣ごとやっつける薬
  • 即効性薬剤:薬に触れることですぐにシロアリをやっつける薬
即効性薬剤は強力で毒性が強いため、人体にも悪影響があると言われているそうです。中には効果が一生続くと言われるようなものもあるそうですが、その分毒性が強く人体への影響を考慮してあまり使用されることはないそうです。

最近では一般的には遅効性薬剤を使用することが多いとのことでした!



基本的には使用する薬剤の種類に関しては業者さんにお任せしても大丈夫なはずだ!とのことでした。
更に!




薬剤を基礎の周りに撒くのが良い!と思っている人がいるそうですが、それでは全く意味がないそうです!
シロアリは地中の深くを潜って移動するため、基礎の周りに薬剤を散布するのであれば何メートルか掘って薬を撒いて浸透させないといけないとのことでした!




使用する木材の処理




家を建てるために使用する木材自体にシロアリ対策をする方法です!




✅木材を薬剤に浸け、木に薬を浸透させる
→時間がかかること、単価が上がることがデメリット
穿孔注入処理
→ドリルで木材に穴を開け、中に薬剤を注入する処理をして木の中に薬を浸透させる
✅木材の表面に薬剤を塗る方法も。




これらの処理の効果が持続するのも、やはり5年程度とのことです。
よくやられるのは穿孔注入処理で、再処理の際は床下に潜ってドリルで穴を開け薬剤を注入しなおします。
薬剤はそれほど高額ではないとのことですが、施工が大変なので結果的にシロアリ消毒費用は高くなりがちだそうです💦




シロアリ消毒の再処理時は、新築時と違い床が貼られている状態。
点検や施工をしやすいように、しっかり床高を確保することや、床下点検口を作ってあることが大事になるそうです!!




玄関や勝手口の処理




床下から潜って行くことの出来ない玄関や勝手口部分の処理は、
タイルの目地にドリルで穴を開けて薬剤を注入し、浸透させる
という処理が行われるそうです!







え!穴を開けるの!?
なんて思いがちですが。必要な処理です!




シロアリ対策から考える「新築~入居後」に出来ることとは?




では、シロアリ対策から見て出来ること気を付けておくべきことやっておくべきことはあるのでしょうか?
お聞きしました!
あくまで、「シロアリ対策から見て」になります!!




土地選びに関して




シロアリは、寒さの厳しい北海道の一部地域を除いて、基本的には日本中どこにでもいるそうです。
なかでも、ジメジメした湿気の多い土地を好むため
川や田畑の近くには出やすい
田んぼを造成して作った宅地などはシロアリが出やすいため注意が必要!
だそうです。逆に、
✅乾燥した標高の高い場所などではシロアリは出にくい
とのことですので、土地選びの際や自分の住んでいる土地についてなど、特徴を把握しておくことは必要かもしれません!




シロアリ対策で大切な要素は床高と床下点検口!




地中から床下に侵入するシロアリ。
基礎の高さを確保して風通しを良くしたり、床下点検口から人が入って点検や処理をしやすくしておくことは必要だそうです!




家の外(外構)で気を付けたいのはやはり木の存在!




シロアリは、植栽や切株の下にコロニーと呼ばれる巣を作り活動するそうです。
人気のウッドデッキも、本物の木を使用している場合はシロアリを呼び寄せる原因に。
しっかり消毒などの処理をしておきたいです!
屋外に薪などを置いておく場合も要注意!!




最も重要なのは定期的な点検!!




「実のところ、シロアリ対策はやろうと思えばキリがない」とのこと。
どこにでも、いくらでも生息している虫なので、完全に排除することは難しいようです。

家を守るために考えたいのは、
いかに家に入れないか
どのように家を守るか(木材の処理など)
ということ。




そのために、最も重要なのは定期点検です!




1~2年に1回は床下に潜り異常がないかチェックしておけるのが理想だそうです✨




実際には自分たちでやるのはなかなか大変な部分もあるので、信頼できる業者さんを見つけて定期的に床下をチェックしてもらうのが間違いないとか。
案外、床下をチェックしてもらうとシロアリ以外の不具合が見つかることもあるそうですよ!




セルフチェックのポイントは?




そうはいっても、完全に業者さん任せにせず自分たちで出来ることはないのでしょうか?




基礎や床下に「蟻道」というものがないかどうかは自分たちでチェックできるそうです!




ソース画像を表示
https://sapurasu.jp/shiroari




地中の土から基礎に土がついたようになっているのが「蟻道」
太陽光や風に弱いシロアリが移動するために出来たトンネル、通り道です。

蟻道は床下だけではなく「外蟻道」と呼ばれる基礎の外側に出来ているものや、「空中蟻道」と言われる何もないところに伸びる蟻道などもあるそうです。
空中蟻道はリフォームに関わっていても出会うのは稀だそうですが、見つけた場合には高い確率でかなりシロアリ被害が大きいそうです!
そうなってしまう前に定期点検で防ぎたいですね!






おまけの話




日本に生息するシロアリの種類と特徴は?




日本中に生息しているシロアリ。
中でも代表的な3種類についてご紹介します!




1つ目は、ヤマトシロアリ。日本中に生息する種類で、圧倒的に数が多いそうです。
2つ目は、イエシロアリ。主に西日本に生息しているそうです。被害速度がヤマトシロアリに比べると格段に速いという特徴があります。更に、イエシロアリは自分の体に纏わりつかせて水分を運ぶことが出来るため、湿気がない場所でも生存可能。そのため、床下などのジメジメした場所を好むヤマトシロアリと違い、2階や屋根裏までも被害が及ぶことがあるそうです。
3つ目は、アメリカカンザイシロアリ。名前の通り、湿気のない乾材(カンザイ)も食べてしまうという特徴を持つ、外来種。輸入材などにくっついてくるため、空港の周囲など出る場所は限定的だそうです。




基本的にはどのシロアリに対しても消毒薬は有効とのことです!
「定期的な点検と再消毒」というやらなければいけないことは、変わりなさそうです!




おわりに




シロアリについて詳しい不動産屋さんのトトさんに、シロアリの特徴や新築~入居後に気を付けておきたいことをお聞きしました!




シロアリの体の特徴や侵入経路などを知るとともに、シロアリを①家に入れない!、②入ってしまった場合でも木材を守る!という2段構えで考えて、定期点検や再消毒などでしっかり対処して家を守ることが重要だということを学びました!

これを機に、建築先の補償期間や点検時期等についてしっかり確認してみることもおすすめです!
シロアリ被害から大切な家を守り、長く快適に過ごしましょう🎵




今回は、ここまで!
最後までお読みいただき、ありがとうございました✨




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ABOUTこの記事をかいた人

2020年にパナソニックホームズ(カサートC/現在のフォルティナS)で注文住宅を建てました! わが家の家と暮らしについて/パナソニックホームズについて/他の施主さんへアンケートや突撃インタビュー/まとめ記事が中心です。 2020年11月以降の記事更新の予定はありません。