家づくり相談室「コタエル」に来た質問にお答えします!
今回の質問はこちら!
玄関にスマートキーを導入する予定なのですが、気に入ったYKKの玄関ドアではスマートキー対応の取っ手は1種類しかないと言われました(手錠用の取っ手デザインを選びたかった)。
そこで工務店さんから、後付けタイプのスマートキーでキュリオロックというものを紹介されました。
防犯や性能的にどちらを選ぶべきでしょうか?
取っ手の為だけに新築でわざわざ後付けタイプを選ぶのも変だなと思う反面、後付けタイプであればこれからどんどん機能が進化しても交換が容易に出来るのはいいかも?とも思います。
質問者:岩崎さん
https://twitter.com/kodate_ru/status/1564500401302695936
ご質問、ありがとうございます!
玄関のスマートキーは近年ぐっと採用率が上がってきているようです。
以前行ったアンケートでは、73%の方が新築時にスマートキーを採用した、という結果でした。
今回は、そのスマートキーをハンドル一体型スマートキー付き玄関ドアにするか、後付けスマートロックにするか、どちらが良いかというご質問です。
質問者さんが気にしておられる、デザイン面、性能面、防犯面を中心に、私なりに比較してみましたのでご覧ください✨
デザイン面:手動錠用取手の方が種類が豊富!ただし注意点も
写真はわが家の玄関ドアの取っ手です!わが家は三協アルミ製!
質問者さんはYKKの玄関ドアということでしたが、ハンドル一体型スマートキーの取っ手デザインは、比較的どこの会社も似ているように思います。
すっきりとしていてシンプルです。
一方、YKKの手動錠用取っ手デザインは
クラシック、ロートアイアン、モダン、などデザイン性の高いラインナップです。
外観デザインなどに合わせてデザイン性の高い取っ手を選びたいというお気持ち、よくわかります✨
ただし!
手動錠用取っ手+後付けスマートロック(キュリオロック)にする場合、デザイン面で気にしておいた方が良いポイントがあります!
キュリオロックを設置した、室内側からの見た目
です!
取っ手の上下2か所にあるサムターンにキュリオロックを取り付け、連携して使用することが可能ですが、キュリオロック自体は大きさが長さ115.5mm/幅57mm/奥行き77mm(つまみ含む)となっているので、2つあるとある程度存在感がありそうです!
一番の希望が取っ手デザインとのことですから、「せっかくこだわったのに、キュリオロックの存在感が!!」とならないために、事前に確認必須です!
そして、納得の上であれば全く問題なしです!!
詳しくはこちらもご確認ください!
性能面:ハンドル一体型スマートキーとキュリオロックは優劣つけがたい!どちらも優秀!
続いては、性能面!
せっかくなので、実際に使用している方からリアルなお話をお伺いしたいと思い、Twitterで交流させていただいているまめはうすさんに使用感をお聞きしました!
Qrio Rock、初代、二代目を職場とご自宅で使用していらっしゃるそうです!
お寄せいただいた口コミはこちら!
職場は鍵の管理が楽で重宝していたのですが開け閉めが遅かったんですよね。
二代目からは反応も速いので自宅に導入してます。私はスマホ、奥さんは物理リモコンで使用してます。スマホだと一度自宅から離れて戻った時にGPSで位置を検知し自動的に開けてくれます。
エレベーター降りたら目の前で開くのめちゃめちゃ快適です。
粘着テープで取り付けなので不安に思う方もいるかもしれませんが、職場、自宅いずれも落下したことはありません。湿気の多い環境の時だけ注意が必要ですね。
アダプターもいろいろついていてかなり多くのタイプのドアに対応しています。
なお我が家はQrio Hubを導入して遠隔開閉できるようにしてあります。
万が一の閉め忘れも心配なし。オートロックもオンオフできます。
あと暗証番号で開けられるQrio Padというオプションもあり鍵やスマホを忘れた時の対策も可能です。
✅スマートフォンを持ったままドアに近づくだけでハンズフリーで解錠されるのが便利!
✅施解錠速度が改善され、使い勝手に問題なし!
✅粘着テープで固定するが、落下した経験はない
✅ドアが閉まるとオートロックで自動施錠されるが、オートロック機能はオンオフ可能!
✅スマートフォン以外にもリモコンキー、カードキー、暗証番号など複数の解錠方法がある
✅様々なオプションで遠隔操作、鍵やスマホを忘れたときの対策なども可能
とのことで、性能面は申し分なさそうです!
加えて、公式サイトなどを見て個人的に優れていると思ったのは、
✅合カギ共有機能
⇒スマートフォンをアプリで管理し、好きな時に合鍵の作製や変更が可能(費用が掛からない)
✅リモコンキーやカードキーが比較的安価
⇒リモコンキーは機能によって4,950~6,600円、カードキーは2,200円となっていました!(2022.9月現在)
✅LINEのClova Botという機能を使うと、LINEからもキュリオロックを操作可能!(Qurio Hubが必要)
✅万が一スマホの充電が切れた場合でも、物理キーで施解錠可能
という点。
むしろ、かなり多機能✨
気になったのは、電池式ということで電池の交換頻度はどのくらい?という点。
まめはうすさんに伺ったところ、「1年弱ではないか?」とのことでした!
電池が2セットあって1セットが完全になくなるともう1セットが使われるというような仕組みになっているので、電池交換の時期をあまり考える必要がなく実際に切れたら交換すればいいんですよね。
予備の電池とか考えておく必要がなくそこはかなり便利です。
ということでした!!
一方のYKKのハンドル一体型スマートキーでも、もちろん施解錠動作は問題なさそうですし、リモコンキー、カードキー、スマートフォンでの操作が可能という点ではキュリオロックと同様です。
違いがあるのは
✅顔認証でも施解錠可能
✅電気錠の場合は電池交換不要(ただし停電時には使用できないというデメリットも)
✅リモコンキーの追加はキュリオロックより高価
⇒高いものは14,000円以上する。カードキーはほぼ同額
という点。
細かい違いはあれど性能面での優劣はつけがたく、どちらを選んでも大丈夫なのではないでしょうか✨
防犯面:ピッキング対策という面ではキュリオロックはやや劣勢?
個人的にキュリオロックの防犯面で気になるポイントは2つ!
一つは、鍵を紛失した場合のこと。
ハンドル一体型スマートキーの場合、万が一鍵を紛失してもリモコンキーの登録をリセットすることで紛失した鍵を無効化でき、他の鍵を新たに登録し直して使用できます。
キュリオロックの場合は基本的に手動錠に後付けするので、万が一鍵を紛失した場合には従来通りシリンダーの交換を検討する必要があります!
スマホ等で操作している限り物理キーを取り出す機会はぐんと減るため、紛失リスクはそもそも少ないとは思いますが✨
もう一つは、ピッキング対策。
カタログに記載がある通り、ハンドル一体型スマートキーの場合
✅シリンダーが見えないためピッキングの抑止につながりやすい
✅一方の鍵が不正に開けられても、もう一方を50秒以内に開けてドアを開けなければ、2つの鍵が自動再ロックされる
となっています。
これらはキュリオロックにはない部分かもしれません。
ちなみにわが家は、「鍵を紛失した場合でもシリンダー交換が要らない」という点はハンドル一体型スマートキーを選ぶ決め手の一つになっています!
キュリオロックでは鍵の開閉で通知が来るように設定が出来るため、それらを防犯面に活用出来そうです!
その他:トータスコストはハンドル一体型スマートキーの方がかかる
その他に気になる部分としては、費用面が挙げられます。
かかる費用は
✅初期費用
✅故障時/交換時の費用
ですが、いずれも一般的にはハンドル一体型スマートキーの方が高額になります。
耐用年数は一般錠が10年といわれているのに対し、電気錠は7年とされています。
耐用年数を超えて不具合が生じた場合は修理、場合によって玄関ドアごと交換というようなことになるともちろんかなりの費用が生じます。
トータルコストは
ハンドル一体型スマートキー>キュリオロック
ということになるのではないでしょうか。
質問にあった通り、後付けできるキュリオロックは故障時はもちろん、機能の進化に合わせて簡単に交換出来るのが大きなメリットだと思います✨
おわりに
ハンドル一体型スマートキーと後付けスマートロック「キュリオロック」をデザイン面、性能面、防犯面を中心に比較しました。
私個人の意見としては、それぞれに細かい違いはあるものの、基本的にはどちらも遜色なく一長一短、という印象です。
質問者さんが優先したいポイントを整理し、メリットデメリットを知った上で選択できると良いのではないでしょうか✨
今回は、ここまで!
最後までお読みいただき、ありがとうございました✨