ソーラーパネルについて①:メリット・デメリットを把握する

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クロセの記事を読むのが初めての方は、まずこちらの記事をお読みください。

ども、クロセです。

今回はソーラーパネルについて記事を書いていこうと思います。

皆さんは家庭用のソーラーパネルというとどういった印象を持たれているでしょうか?

エコのための設備
災害で壊れる
コスト的に結局損をする

色々あると思いますが、日本ではネガティブなイメージが強い印象です。

小泉元環境大臣がソーラーパネル設置義務化を唱えた際には、主にSNSで無謀やらソーラーパネル業者との癒着といった声が挙がっていた印象です。

実は我が家にはソーラーパネルを設置しているのですが、今回は実際に設置した経験や設置するまでに調べたことを踏まえて、設置すべきかどうかを2回に分けて書いていこうと思います。

今回は主にソーラーパネルを導入するメリット・デメリットについて書いてみます。

ソーラーパネルのメリット・デメリット

ネガティブなイメージが強いソーラーパネルですが、個人的にはメリット部分も結構大きいと感じています。

というわけで、早速ですがメリット・デメリットを挙げていきます。

メリット

光熱費の負担が減る

ソーラーパネルで発電した電気は自分の家で使うことができますので、その分は電気代が安くなります。

この時、使いきれない電気は電気会社に売ることで収入を得ることができますし、設置後10年(条件によっては20年)は比較的高めに買い取ってもらえます。(FIT制度)

この制度のおかげもあり、日照時間が短い地域やよほど高い初期費用を取られない限りは、払った以上のコストが返ってくる印象です。

また、電気会社との契約プランの中には日中の電気代が高い代わりに、深夜の電気代が安いプランがありますが、ソーラーパネルの電気で日中の電気を賄うことで、安い深夜だけ電力会社の電気を利用することも可能です。

電気代の上昇に対してリスクヘッジができる

以下は資源エネルギー庁HPに掲載されている2010~2019年の電気代単価のグラフです。

電気料金平均単価の推移電気料金平均単価の推移 by 資源エネルギー庁

少し波がありますが、10年で5円(25%)程度上がっています。

当然ながら電気代もその分上がります。

また、ソーラーパネルで発電した電気を電気会社が買い取るためのコストを補うため、電気代には再生エネルギー賦課金と呼ばれる費用が徴収されています。

下のグラフはその費用の推移ですが、こちらは明確に年々上昇しているのがわかります。

再エネ賦課金の疑問に答える | 連載コラム | 自然エネルギー財団再生エネルギー賦課金推移 by エネルギー財団

この費用も電気代に乗るため、値上がりにつながります。

このように電気代はここ数年上昇傾向にあるわけですが、ソーラーパネルの電気を使っている分はお金を払わなくていいため、設置していない人よりも上昇の影響を抑えることができます。

補助金がもらえる可能性あり

ソーラーパネルを設置し、ある程度の断熱性能を確保することで国から補助金がもらえます。

代表的なものだとZEH/ZEHプラス補助金(2021年度で60万/105万)、LCCM補助金(2021年度で上限125万)などです。

また、市町村から別途補助金がもらえる場合もあります。
(詳しくは各市町村のHPで確認してください)

もともと高高住宅にしたいと考えている人は、補助金がもらえる程度にソーラーパネルを導入することで元が取りやすくなります。

ただし、申請者全員がもらえるわけではなく、抽選であることに留意してください。

屋根の日射を緩和する

ソーラーパネルを設置することで、屋根に降り注ぐ日射を緩和できるため、特に夏場の暑さが多少緩和されます。

断熱の計算に入りませんし、効果としてはおまけ程度と思っておいた方がいいと思います。

デメリット

初期費用・維持費用がかかる

ソーラーパネルの設置には当然費用が発生しますが、それ以外にもメンテナンス費や撤去費もかかります。

設置費用は会社によってばらつきはあるでしょうが、1kWにつき20~25万程度かかる印象です。
私の時は1kWにつき20万程度でした。

メンテナンス費用としては、パワーコンディショナという発電した電気を使えるようにする機器が15~20年程度で壊れるといわれており、交換には10~20万程度費用が発生するようです。

また、ソーラーパネルを撤去をする際にも同じく10~20万程度発生するようです。

※メンテナンス費・撤去費はネットで調べたものですので参考程度にしてください。

発電量が年々下がっていく

ソーラーパネルは劣化によって年々発電量が下がっていきます。

耐用年数は20~30年程度で、20年で定格の85%~90%程度になるそうです。

以下のページを参照させていただきましたので、より詳細を知りたい方は見てみてください。

https://www.kodate-ru.com/wp-admin/post.php?post=5870&action=edit&classic-editor

火災時に消火が難しくなる

ソーラーパネルがある家で火災が発生した場合、感電を考慮しながらの消火活動になるため、消火の難易度が上がるようです。
(放水で消火できないわけではないです)

また、ソーラーパネルの配線自体が出火元となる場合もあるようです。

こういったリスクへの対策としては安すぎる業者や粗悪なパネルを使わない、火災時の補償や保険を確認しておくなどが考えられます。

発電が天気や日照時間に左右される

ソーラーパネルは日射の光エネルギーを使って発電するため、悪天候の日はほとんど発電しません。

特に積雪地帯では、雪の日に発電が止まることに加えて、雪がパネルに乗って光をさえぎってしまいます。

台風が多い地域では、風に負けないように正しい施工がされているかも重要になるでしょう。

また、同じ日本でも地域によって日照時間は結構変わります。

参考までに年間の日照時間が一番長い埼玉は2370時間程度ですが、一番短い秋田は1650時間程度です。

http://grading.jpn.org/SRB02401.html

ざっくりと1.4~1.5倍程度変わることがわかります。

ソーラーパネルの導入を検討する際はこういったことにも注意しましょう。

耐震性が下がる

屋根にソーラーパネルを載せると、家の重量が増えるので耐震性が下がってしまいます。

しかし、事前に乗せる予定であれば、ソーラーパネルを載せることも含めて耐震性を計算してもらえば問題ありません。

逆に言えば耐震等級が低い家やわからない家、老朽化している家で設置は避けるべきだと思います。

後付けする場合は改めて計算してもらったほうが無難でしょう。

後付けを考えている場合は、重量の軽い屋根を採用すると有利になります。

費用、耐久性、軽さの観点からガルバリウム鋼板をお勧めします。

外観に影響が出る

ソーラーパネルに屋根を覆われるため、人によっては見た目がちょっとダサいと感じるかもしれません。

最近はこんな感じの見た目にちょっとこだわったパネルもありますが…
VISOLA ヴィソラ | 住宅用カネカ太陽光発電瓦一体型太陽電池VISOLA by カネカ太陽光発電

せっかく真剣に選んだ屋根が見えなくなってしまうかもしれません。

私のように家の外観を気にしない人には問題ないですが、気にする人はこの点に留意してください。

採用の有無はどう判断するか

メリット・デメリットを挙げてきましたが、採用の有無はどう判断するべきか?

一番大事なのは導入コストが適切か?だと思います。

ソーラーパネルは投資の目的だけでなく、電気代の値上がりや災害に対するリスクヘッジの役割がありますので、元が取れなくても備えとしては機能します。

しかし、ZEH補助金やFIT制度によって元を取ることは比較的容易になっています。

それらを計算に入れても元が取れないほど導入費用を高く見積もられている場合は、割高な可能性があります。

また、周りの建物の影響で日射があまり入ってこない場所や冬の積雪量が多い地域は元が取れる可能性も低ければ、リスクヘッジとして機能しにくいでしょう。

これらを総合的に判断して、10年以内に元が取れそうなら導入を検討してもいいでしょう。

なぜ10年かというと、10年でFIT制度が終了するためそれ以降は買い取り価格が安定しませんし、ソーラーパネルの無償でのメーカ保証が大体10年だからです。(メーカによってはこれより長い場合もあるが)

10年で元が取れるなら、それ以降は故障しても損することはないので、そこで元が取れるようにしておくと安心でしょう。

あとは先ほど述べたデメリットをどこまで許容できるかだと思います。

ちなみに国はゼロカーボンやSDGsなどを大義名分としてソーラーパネルの導入を掲げていますが、個人的には導入にあたって施主がそこを強く意識する必要は別にないと思っています。

そもそもソーラーパネルがエコかは評価が分かれるところです。
(詳細はこちらのページをご参照ください)
また、専門家ではない施主がエコに貢献しているかは判断するのも難しいです。

やはり元が取れるかどうかが導入のポイントかと思います。

終わりに

今回はソーラーパネルの導入に関して色々書いてみました。

ざっくりとソーラーパネルのメリット、デメリットと導入の判断基準も書いてみましたが、一番重要な元が取れるかどうかを計算する方法は次回の記事で詳しく書いていこうと思います。

また、私は実際にソーラーパネルを導入して発電量も見ているため、その実績も併せて書こうと思います。

では。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

2020年2月からアイ工務店と一緒に建てたマイホームに居住中。 家の中が寒いのがいやだというところから家づくりを開始した結果、高断熱高気密という言葉に出会う。 以降、いろいろ調べているうちに高断熱高気密の沼にはまり、使者を自称するようになる。