今回は坪単価の秘密やお金のかかるポイントを解説します。
ヘーベルハウスで家づくりをされない方も節約の参考になると思いますよ。
Contents
ヘーベルハウスが高い理由(諸説あり)
ヘーベルハウスが他社と比べて坪単価が高くなり理由は以下の通り。
- そもそも坪単価がバイアスの塊
- 実は大きい!建築費用の違い
- 狭小地に対応した3階建て以上の建築が多い
- ベランダ・屋上・軒など付帯工事の増額
へーベルハウスの価格は?
ヘーベルハウスはハウスメーカーとしては坪単価が比較的高い部類に入るメーカーです。
2019年に建築されたヘーベルハウス全戸の平均床面積は34.2坪、平均価格は3,388万円でした。
単純計算で考えて坪単価は99.2万円です。
〇住宅情報新聞より引用
なお、ヘーベルハウスに限らず、注文住宅の価格はこの10年でほぼ右肩上がりに増加しています(ヘーベルハウスは80万円台でした)。
そもそも坪単価がバイアスの塊
坪単価には建物の本体価格を「延床面積(坪数)」で割った数値と「施工床面積」で割った数値があります。
坪単価を計算する際には「どちらを使え」といった決まったルールはありません。
なので、坪単価を安く見せるために「施工床面積」で割った数字を坪単価として提示する住宅供給会社もあります。
「施工床面積」には含まれ「延床面積」には含まれない3つのスペース
- 吹き抜け・ロフトなど非居住スペース
- 玄関・ポーチ・バルコニーなど壁に囲まれないスペース
- クローゼット・押入れなどの収納スペース
つまり、本来は坪単価に含まれないはずの玄関や収納スペースなどを加えて坪単価を下げて安く見せるという手法も可能です。
坪単価にはこうしたバイアスがあることを前提に見積もりを比較していきましょう。
〇家づくりに潜むバイアスを知りましょう!
実は大きい!建築費用の違い
建材費用の違いについてはおおむねこんな感じです。
鉄筋コンクリート>重量鉄骨(ヘーベルでいうフレックス)>軽量鉄骨(ヘーベルでいう新大地、キュービック)>木造(軸組)>木造(ツーバイフォー)です。
木造に関してはウッドショックや輸入木材などによる違い、あるいは木材の品質による違いもあるため一概に断定はできませんが、おおむね上記のようにコストの差があります。
なので建材による違いに言及せず『大手はぼったくり』『大手は高いだけ』という口コミはあまり参考にしないほうがよろしいかと思います。
狭小地に対応した3階建て以上の建築が多い
ヘーベルハウスは図のように対応エリアが限定的です。
もちろん全例がそうではありませんが、都市部の狭小地に対応した家づくりをすすめるヘーベルハウスでは、3階建て以上の建築がおおくなります。
一般的に坪単価は延床に対する価格で計算した数字なので、平屋>2階建てと高くなります。
そして3階建ての場合は構造計算+構造強化のため3階建て>2階建てと高くなります。
2階建てを中心に作っているメーカーと比較すると、そもそも狭小地で3階建て以上を中心に作っているヘーベルハウスでは坪単価が上がりやすい仕組みになっています。
同様にセキスイハイム・積水ハウス・パナソニックホームズ・トヨタホームなど鉄骨住宅で3階建て以上の商品を持つメーカーは木造2階建てが主力のメーカーよりも高くなる傾向にあります。
ベランダ・屋上・軒など付帯工事の増額
ベランダ・屋上・軒を“アウトドアリビング”として売りにしているヘーベルハウスでは、それらをオプションとして採用する施主さんもほかのメーカーより多いようです。
ところで、延床面積には計上されないベランダ・屋上ですが、1棟単価(本体価格)にはしっかり計上されています。
したがって坪単価(=本体価格/延床面積)は本体価格が上がるわけなので、オプションとしてベランダ・屋上をつけない住宅と比べて坪単価が上がりやすい傾向にあるといえます。
どこかで聞いたことありませんか?
「ベランダなんていらない」「軒は出さないほうが良い」ていう強い意見・・・
案外、自分のところの商品の坪単価を安く見せるためのポジショントークかもしれません。
もちろん【信じるか信じないかはあなた次第】ではありますけどね。
まとめ
今回はヘーベルハウスが高い理由について解説しました。
- 坪単価のバイアスで高く見える
- 鉄骨構造自体が木造よりも高い
- 狭小地3階建て建築が多いため高い
- ベランダ・屋上・軒などが多いので高い
『ヘーベルハウスは高い』といわれるけれども、けっして暴利で高いわけではないのがご理解いただけたでしょうか?
でも結局大手は高いんですよね?
それはまぁ事実かな…
とはいえ【値段に不釣り合い】とまでは言えないと思います(個人の感想です)