前回はヘーベルハウスとの建築請負契約まで扱いました。
今回は、タイトルの通り契約締結から着工までの間に何を実施するのか?という点について扱っていきます。
Contents
契約から着工までのスケジュール概要
上記のスケジュール概要の図の通りの流れになりますが、契約から着工までの間に済ませる決定事項で大事なポイントを押さえておくことが大事です。
- 住宅ローンの本申し込み
- 建築確認申請
- 費用確定
住宅ローン本申し込み
現金一括購入の場合にはあまり関係のない話なので、斜め読みしていただければと思いますが…ヘーベルハウス(に限らず多くのハウスメーカーではそうだと思いますが)、住宅ローンの仮審査に通過している前提で建築請負契約を締結しているはずです。
この住宅ローンの事前審査というのは、住宅ローンの取り扱い銀行によって精度が全然違います。銀行によっては本審査に近い精度で事前審査を行うところもあれば、取り合えず信用情報と申告のあった収入額だけの簡易審査だけを行う銀行もあります。
住宅ローンの事前審査に通ったから、本審査に100%通るということは保証されていません。事前審査の様式に小さい文字で書いてあります。
まずは本審査にちゃんと通るように最低でも以下の点に気を付けましょう。
- 事前審査から本審査及び、融資実行までの間に新たなローンを組んだり、クレジットカードを絶対に作らない!
- 割賦払いの携帯電話を契約しない!
- 既に保有しているクレジットカードで、分割払いやリボ払い、キャッシングは絶対にしない!自動車のローンなんて以ての外!!!
- クレジットカードの支払いは絶対に遅れない!
- クレジットカードの限度額を引き上げない!(引き下げたりキャッシング枠を無しに変更するのはOK)
住宅ローンの審査については、以下で何回かに分けて特集しているので、読んでみてくださいね。
という訳で、住宅ローン本審査が通らないと、マイホーム計画はご破算になってしまうので注意が必要です。
ヘーベルハウスの請負契約の場合、住宅ローン本審査が通らないと解約になる条項があり(融資利用の特約)、その場合は手付金が変換される形で解約となります。
まあ、営業マンは必死になってローンを通してくれる他の銀行などをあたって何とか解約にならない様に必死になって動いてくれるようですが…(そりゃそうか)
建築確認申請
ヘーベルハウスと契約する際、良心的な営業担当に当たった場合には、契約前の時点でしっかりとしたプランを作った上で、見積からの契約という流れに持ってきてくれます。契約を何とか取ることばかり考えている営業マンの場合、「契約後でもプランの変更はできますから!」ととにかくふわふわな状態でも契約を先に済ませようとあの手この手で推し進めてきます。まあ、これはヘーベルハウスに限らないのですがね…
最初のフローチャートにも記載しましたが、「建築確認申請」というイベントが実は大きなポイントの一つです。
契約時のプランからあまりに大きな変更を加えてしまうと、その分契約時の費用よりも追加の費用が掛かるポイントが増えますというのが今回の概要です。
建築確認申請とは?
凄くざっくり申しますと、建てる建物や地盤が建築基準法に沿っているかどうかを実際に建築を始める前に確認する手続きです。日本では、建築基準法という法律に適合していると認められないと建築物を建てることはできません。つまり、親方日の丸に対して、基準に則った家を建てますよという申請をして、それが通って初めて建築を開始できるわけです。
大まかな確認ポイントとしては、建蔽率(建ぺい率)や容積率、北側斜線規制などが守られているか、シックハウス対策や居室の採光基準が確保されているかと言ったところから、2020年以降は省エネ基準を満たしているかどうかなども見られます。
今後、脱酸素社会などの動きも活発になっているので、住宅の省エネ基準は徐々に引き上げられていくとも言われています。
建築確認申請の注意点
建築確認申請は、ヘーベルハウスでは書類準備から提出、通過まで約2か月ほどのバッファを取っています。この確認申請は、一度通過した後でも変更は可能です。
建築確認申請通過後の変更には2種類あります。
- 軽微な変更
- 計画変更
やはりインテリアなどは実際の生活をする目線に近い部分での設計になるので、打ち合わせの中で色々変更が出てきやすい部分でもあります。
こういった変更を最終的に、建築確認申請に反映させて修正申請を行うのですが、この修正が先に挙げた「軽微な変更」になるか、「計画変更」になるかで大きく変わる部分となります。
あくまでヘーベルハウスの場合ですが、「軽微な変更」については手数料は取られませんが、「計画変更」となった場合は手数料が取られます。
他のハウスメーカーでも取られる場合が多いと云われていますが、このロジックは、そもそも建築確認申請には行政への手数料が発生するのですが(その分は最初の見積もりに乗せられている)、計画変更の場合は軽微な変更に比べて手数料が高いです。
参考までに神奈川県の手数料についての規定は以下を参照。
また、計画変更の場合は改めて確認申請をやり直すので、その分時間もかかるため着工が遅れます。
確認申請を再び通すための人件費もかかります。
設計側のミスで計画変更になったのなら、ヘーベルハウス側で手数料を持ってくれるケースはあるのですが、大体は施主の要望を反映させて計画変更になるので、その手数料分や追加でかかる費用は施主に転嫁されます。
つまり、見積額が上がる原因となるわけです。
計画変更にならないために気を付けること
先のセクションでは、計画変更になると申請手数料が高くし手間も増える分施主側への請求額に跳ねますというお話をしました。お金をかけてでも変更したいんだ!というのであれば良いのですが、なるべくそういった想定外の費用は抑えたいというのが多くの施主の心情だと思いますので、これをやったら計画変更になるよと言う大きなポイントをいくつか提示します。
- 建物の面積が増える
- 建物の天井高やそもそもの高さが増える
- 窓が増えたりサイズアップしたり位置が変わる
- 構造や耐火性能などのスペックが落ちるものに変更される
- 敷地内の建物の位置が変わる
- キッチンやバス等の設備のサイズが大きくなる
- オール電化がガス併用に変わる(逆も)
- カーポートを追加する(建蔽率が変わる)
つまり、ヘーベルハウスで家を建てる場合は、設備を決めちゃうと次のステップで建築確認申請を出されてしまうので、設備を決めるまでに上記の部分に関わりそうなところは確定するつもりで打ち合わせに臨んでください。
ただ、どうしてもインテリアの検討を進める中で、やっぱり窓の位置を変更したいとかサイズを変えたいとかそういう要望は出てくるものです。
その時は、この変更が計画変更にあたるのか?あたる場合どれくらい費用に跳ねるのか?というのを担当営業にしっかり確認することをお勧めします。
照明の位置を変えるとか、壁紙を変更するとか、コンセントやスイッチの位置を変える程度であれば、建築確認申請には跳ねないので、打ち合わせの中で「建築確認申請での変更をしたくない場合、どの部分を今のうちに決めないとダメか?」と明確に営業担当に確認し、議事録を残しておくのも良いかもしれません。迂闊な営業担当でなければ、しっかり設計士に確認をしたうえで明確に回答をしてくれるので、無駄な費用削減にもつながります。
逆にサイズを小さくしたりする分には、計画変更に当たらず「軽微な変更」の範囲に収まるケースもあるので、費用を抑えるために敢えて面積を減らすなどといった検討をしたい場合は、「軽微な変更」に納まる範囲か?という点を確認してみることもお勧めします。
大きいものから小さいものに変更は、大体は費用を減らすことにもつながるので、建築費減額の有効な手段の一つではあります。
費用が確定するタイミング
ヘーベルハウスでは、黙って見積が出てくるポイントは二か所です。一回目は、最初の建築請負契約の締結前。
二回目は、インテリアや外構などすべての打ち合わせを終わらせて、着工前の段階の変更契約に合わせた最終見積。
黙っていると、この二回しか見積もりは提示されません。
最初の契約時の見積もりは、所謂標準仕様で見積もられています。
インテリアやキッチン等の設備でオプションなどを追加していくと、その分がどんどん費用を上乗せしていきます。
また、忘れがちな(営業マンも後回しにしがちな…)外構費用。放っておくと家だけ建って敷地は土のままになるので、最低限の外構費用は掛ける必要がありますが、割と根拠に乏しい外構費用100万円という見積もりが組まれているケースが多いです。
外構費用のこと考えてなかった!という魂の叫びのまとめ記事を貼っておくので、是非ご覧ください。
斯く言う我が家も、最初の契約から240万円ほど上振れした見積もりが出てきました。
変更契約時に気を付けること
ざっと流れを解説してきましたが、最初の建築請負契約、その後設備決定をするとすぐに建築確認申請と住宅ローン本審査が始まります。住宅ローンのローン金額にある程度余裕を乗せて審査していれば良いのですが、設備決定後のインテリア打ち合わせや外構打ち合わせで当初の見積もりより金額が上振れし、住宅ローンで借りる金額を超えていた場合は、差額を現金で払うか、住宅ローンで差額分を出そうとすると住宅ローンの本審査をもう一度やる羽目になり、時間がかかります。
これらの打ち合わせを経て、仕様を固めると変更契約の締結となります。
一部のハウスメーカーなどではこれを「着工合意」なんて言いますが、ヘーベルハウスでは変更契約締結イコール着工開始のGOサインとなります。
ここで、住宅ローンを含めた金額的なものは一度決定します。
その後、気が変わったから更に変更したい!と言っても原則できないと思っていてください。タイミングによっては部材発注前で変更が間に合うケースもありますので、まったく相談せず諦めることもないですが、この変更契約は基本的にその契約内容で家を建てますという契約も兼ねているので、それ以降は変更できないものと思って、真剣に打ち合わせに臨むようにしましょう。
以上、請負契約締結から着工までの流れを書きました。
更に掘り下げたお話が聞きたい場合、コメントでもいただければそのあたりを掘り下げた記事を書くことも可能です。
前回からやはり1ヵ月間が空きましたが、次回からはペースが速くなるお約束は全くできませんが、いよいよ着工から家が建つまでの流れについて扱っていこうと思います。