「高気密高断熱」は注文住宅を検討してから初めて出会った言葉
家づくり中、よく分からず、結構悩んだので、過去の自分が知りたかった高気密高断熱のことを、「住んだ後の実体験」を踏まえて、なるべく分かりやすくまとめてみた!
※全体的に個人の感想なのであしからず
Contents
- 1 高気密高断熱はどこまで目指すべき?わが家の結論は?住友林業でG2グレードの電気代とガス代はいくら?
- 1.1 断熱性能とは?
- 1.2 住友林業の断熱等級は?
- 1.3 わが家の断熱等級は6
- 1.4 一条工務店の断熱等級は?
- 1.5 タマホームが断熱等級7?
- 1.6 高気密高断熱はどこまで目指せばよい?
- 1.7 もし過去の自分に断熱に関するアドバイスをするなら何?
- 1.8 断熱等級6(G2グレード)の電気代とガス代はいくら?
- 1.9 気密性はどこまで目指すべき?気密測定はした方が良い?
- 1.10 わが家の結論のまとめ
- 1.11 高気密高断熱住宅の関連リンク
高気密高断熱はどこまで目指すべき?わが家の結論は?住友林業でG2グレードの電気代とガス代はいくら?
わが家の断熱スペックはHeat20のG2グレードまず、わが家の断熱に関係するスペックは?
・建築先は、住友林業
・約26坪の平屋(1階建て)
・住んでいる地域は、比較的温暖な6地域
・断熱性を表すUa値は0.44で、断熱等級6(HEAT20で言うG2グレード)
・気密性を表すC値は、測定していないので不明
断熱性能とは?
そもそも断熱等級とは?ざっくりしたイメージをなるべく分かりやすくまとめてみたちなみに断熱等級は数値が高いほど高断熱住宅ということ
断熱等級3(1992年の基準)
「ひと昔も、ふた昔も前の家」の家のイメージ30年以上前の基準
断熱等級4(1999年の基準)
新築住宅の中では「及第点」的な家のイメージ断熱等級5(2022年4月に設定)
新築住宅の中では「そこそこ高断熱住宅」なイメージ・2022年10月以降、長期優良住宅を取得するのに必要な断熱性能
・ZEH(ゼッチ)の補助金を受けるのに必要な断熱性能
・HEAT20で言うG1グレード相当
(厳密に言えば、G1グレードの方が断熱等級5よりも少し基準が厳しい)
ちなみにG1グレードは、初期コストとランニングコストの費用対効果が高いと言われがちなライン
HEAT20とは?
Twitterでちょくちょく見かけるHEAT20とは、2020年を見据えて断熱化住宅の普及啓発を目的とした有志団体のこと
地域ごとにG1からG3グレードの基準があり、数値が上がるほど断熱性能が高いことを表す。
深刻化の一途を辿る地球温暖化とエネルギー問題 。
その対策のために「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」が2009年に発足しました。 HEAT20はその略称であり、呼称です。
HEAT20は長期的視点に立ち、住宅における更なる省エネルギー化をはかるため、断熱などの建築的対応技術に着目し、住宅の熱的シェルターの高性能化と居住者の健康維持と快適性向上のための先進的技術開発、評価手法、そして断熱化された住宅の普及啓蒙を目的とした団体です。
メンバーは研究者、住宅・建材生産者団体の有志によって構成されています。
断熱等級6(2022年10月に設定)
新築住宅の中では、「なかなか高断熱住宅」のイメージHEAT20で言うG2グレード程度
ちなみにわが家は、コレ!
断熱等級7(2022年10月に設定)
「文句なしで高断熱住宅」のイメージ現行の最上位の等級
HEAT20で言うG3グレード
地域区分ごとの断熱等級
住友林業の断熱等級は?
住友林業の公式ホームページに掲載されているUa値は0.46から0.56(記事執筆時点)寒い地域の断熱等級4ぐらいから、比較的暖かい5、6地域の断熱等級6を狙えそうな感じ
Ua値は低ければ低いほど熱が逃げだしにくく、断熱性能が高いということを表す
実測ではなく算定上だけどね
住友林業の公式サイトより
わが家の断熱等級は6
わが家は比較的温暖な6地域でUa値が0.44の家なので断熱等級は6結果的にだけど、わが家のUa値0.44は、住友林業のモデルプランのUa値(0.46から0.56)よりもちょっと良い結果だった
窓は設計士さんに丸投げだったけど、開け閉めの頻度が高いところは、引き違い窓、開け閉めの頻度が低いところは、断熱性が高い滑り出し窓やFIXって感じで、メリハリを付けて設計してくれていたみたい
ちなみにUa値は長期優良住宅の書類に書いてあったよ
開け閉めする頻度が高い窓(引き違い窓)
開け閉めをする頻度が低い窓(滑り出し窓、FIX窓)
一条工務店の断熱等級は?
高気密高断熱住宅で有名な一条工務店のi-smart全地域のモデルプランのUa値は0.25(公式ホームページより。記事執筆時点。)プランにもよるだろうけど、モデルプランと同じなら、寒い地域の1から4地域の断熱等級6をクリア、比較的暖かい地域の5地域から7地域の断熱等級7をクリアという感じ
タマホームが断熱等級7?
ローコスト住宅で有名なタマホームが2023年4月1日に新商品の「笑顔の家」を販売し、Twitterで話題になったのは記憶に新しいタマホームの「笑顔の家」はなんとUA値0.23!
1から3地域の断熱等級6をクリア、4地域から7地域の断熱等級7をクリアという感じ
タマホームの笑顔の家の値段はいくら?
価格は35坪、フルスペック仕様で2900万円~、予算に応じてカスタマイズ可能な自由設計の家となっている。
タマホーム、新商品「笑顔の家」販売開始 新建ハウジングDIGITAL より
ローコストっぽくない、なかなか、いいお値段…(;゚д゚)ゴクリ…
ちなみに、サンドウィッチマンのCMでタマホームの「笑顔の家」がさっそく紹介されていたよ
タマホームと言えば、以前、タマホームで家を建てた、元建築業界人のうんちく士さんとの対談記事でぶっちゃけトークしているのでよかったら見てみてね
タマホームの対談記事
高気密高断熱はどこまで目指せばよい?
初期コストとランニングコストを考えて、断熱等級5、6
正直、正解はよく分からないけど、過去の自分に伝えるなら初期コストとランニングコストを考えて、断熱等級5、6あたりが良いんじゃないかなーってアドバイスすると思う
なるべくコストアップにならない範囲で、高気密高断熱にするのが理想かも
なぜ断熱等級5、6?断熱等級4じゃない理由は?
家づくり初期の自分は、アパートよりも、快適になるなら良い!って気持ちで家づくりをしていたので、断熱等級4でもたぶんそんなに不満はなかっただろうけど…家を建てた当時は、電気代とガス代がこんなに上がると思わなかったし、ランニングコストを下げるために断熱性能5か6ぐらいを狙うのが良さげな気がする
わが家は、断熱等級6だけど、特に目に見える追加コストはかかっていないので、追加コストのかからない範囲で、断熱性を高められるだけ高めておくのが、良さそう
まー、わが家が家を建てた当時は、断熱等級6なんて概念は、なかったんだけどね(笑)
断熱等級6の家に住んでみた感想は?断熱性をもっと高めれば良かった?
断熱等級6の家に住んでみた感想
断熱等級6(G2グレード)の家で断熱性の高さを感じたエピソードは2つ・家の中と外の温度が違って驚くことがある
・実家の冬の床の底冷えを感じる身体になってしまった
家の中と外の温度が違って驚くことがある
秋や冬に、家の中が無暖房でも暖かいときがあって、部屋の中の感覚で外に出ると、「さっむー!」ってなるときがあるまた、反対に外から帰ってきたときに、「無暖房なのに暖かい!」ってなるときがある
さすがに冬と夏にエアコンは必須なんだけど、新居になってから、冷暖房を付け始める時期を遅らすことができるようになったっていうのがメリットかなー
実家の冬の床の底冷えを感じる身体になってしまった
冬に実家に行ったときに、昔は全く気にならなかった底冷えが気になる身体になってしまったなんか床付近がスース―するって感覚
良いのか悪いのか(笑)
断熱性をもっと高めれば良かった?後悔している?
コストを追加してまで、もっと断熱性を高めれば良かったとは別に思わないかなーそんなに劇的に何かが変わるとは思えないし
もし過去の自分に断熱に関するアドバイスをするなら何?
屋根はスレート瓦じゃなくて、瓦屋根にした方が良さげ
わが家は、なんとなく標準のスレート瓦のコロニアルグラッサ(LS30素材)にしたけど、もう一度やり直せるなら、瓦屋根(LS60素材)をオプションで選択したかなChelseaさんの記事を見て知ったんだけど、瓦屋根にした方が断熱性能がアップするらしい…
Chelseaさんの記事
まー、断熱性能的な意味でもだけど、どちらかというと、スレート瓦よりも瓦屋根の方が、メンテナンスが少なくて済みそうだからという理由の方が瓦屋根を推す理由としては大きいかな
住友林業の家のメンテナンスコストが分かる記事
わが家と、コンタックスさん&ミカンさん邸のメンテナンス費の差に驚くかも
玄関ドアの断熱性能UPを検討してみても良いかも
高気密高断熱を意識した人でも、玄関ドアの断熱性能がいまいちで、後悔している人をSNSでちらほら見かける玄関ドアは他と比べると、外気の影響を受けやすい気がするし、予算に余裕があれば断熱性が高いものを選ぶと良いかも
わが家的には、別に後悔ってところまでは、いかないぐらいの感じ
うちは光を取り入れられる標準仕様の玄関ドアにしたけど、断熱性やセキュリティに重きを置くなら、窓なしの玄関ドアを採用するのもアリかもね
窓はアルミ樹脂複合サッシのペアガラスで十分?樹脂サッシやトリプルガラスにすれば良かった?
たぶん、当時の自分をいくら説得したとしても、採用しなかったと思うけど、「LDKの窓」と「北側の窓」は、樹脂サッシやトリプルガラスの採用を検討してみても良いかもちなみにアルミ樹脂複合サッシよりも樹脂サッシの方が断熱性が高いし、ペアガラス(2枚のガラス)よりもトリプルガラス(3枚のガラス)の方が断熱性が高い
わが家の窓は全て住友林業の標準仕様のアルミ樹脂複合サッシのアルジオ
アルミ樹脂複合サッシは、まぁ悪くないけど、真冬に窓付近にいると、若干、スーっとする
樹脂サッシにするなら、LDKの窓みたいに、長くいる場所付近の優先度が高いかなーって思う
北側の窓は、過加湿にし過ぎたときに結露したから、2番目の優先度としては、北側の窓かな
仮に、もう一度やり直したとしても、住友林業のオプション料金を見て心を打ち砕かれてそうな気がするけど(笑)
トリプルガラスにすれば良かった?後悔してる?
なかなか決めかねるところだけど、「予算」と「開けやすさ」で検討かな私的に、そんなに後悔ってところまではいかない感じ
もし、標準仕様だったならトリプルガラス一択なんだけど(笑)
ペアガラスで十分だと思う窓は和室の掃き出し窓
洗濯物を出したりしまったりする、よく出入りする和室の掃き出し窓(大窓)は、ペアガラスのアルミ樹脂複合サッシで十分かも日中、和室の方に行くことはほとんどないので、寒さを感じる機会もほとんどないし、洗濯するたびに、出入りする窓だから、重さ的にペアガラスの方が開けやすくて良さげかも
ちなみに、普通のよりも大窓だからか、ペアガラスでも結構重め
トリプルガラスをよく出入りする掃き出し窓に採用するなら、「取っ手部分を開けやすくするオプション」を付けた方が良い気がする
第1種換気システムを検討してみても良いかも
体感が変わりそうなところで言えば、換気システムを第1種換気システムにすることを検討してみても良いかも第3種換気システムは給気口の付近が寒くなりがち
住友林業の標準仕様の第3種換気システムは、外気をそのまま取り込むので、冬の給気口は冷たい風が入ってくる第1種換気システムは、冷暖房費を節約できる
一方、第1種換気システムなら、排気の熱を、取り入れる給気に移してから換気するので、部屋の温度を一定に保ちやすく、冷暖房費を節約しやすい住友林業の第1種換気システムの熱交換率は最大85%
住友林業の場合、全館空調(エアドリームハイブリッド)を採用すると第1種換気システムになるんだけど、その場合は、最大85%の熱が換気時に有効利用される模様ただし、メンテナンスの楽さを考えるなら第3種換気システムの方が楽
換気システムのメンテナンスや、フィルター掃除のことを考えると第3種換気システムの方が楽なことが多いので、まぁ一長一短かなって思うBLFさんのブログによれば、事例は少ないけど、住友林業で第1種換気システムのロスナイを一応、導入することはできるらしい
関連記事
換気システムの給気口の位置をチェックした方が良いかも
家づくり中に意識することはなかったけど、給気口の位置の確認するのがおすすめ入居当初は冬だったこともあり、給気口から入ってくる外気が、結構寒く感じた
入居当初は、家自体が暖まっていなかったのが原因かもしれないけど給気口付近が特に寒く感じた!慣れなのか、2年目以降の冬はそこまで給気口の寒さは気にならなかったけどね
一概には言えないけど、長くいる場所の近くに給気口がある場合は、位置や高さをずらしてもらうと良いかも
断熱等級6(G2グレード)の電気代とガス代はいくら?
比較的温暖な6地域の、わが家の電気代とガス代の合計の推移3人家族で太陽光発電なしの電気代+ガス代の料金
そんなに生活習慣を変えたわけじゃないけど、最近の電気代とガス代の高騰の影響で直近の電気代とガス代(オレンジ色)の方が明らかに高くなっている
2023年1月の2万円越えは、今までと比べると、ちょっと異常レベル
G2グレードの家の電気代とガス代の推移(2021年9月時点)
ちなみに電気代とガス代が高騰する前でも、賃貸時のアパートの電気代とガス代の方が安かった
おそらく、家が広くなったことで光熱費がUPした影響なんだと思う
気密性はどこまで目指すべき?気密測定はした方が良い?
そもそもわが家は気密測定をしていないので、どこまで目指すべきってのは言える立場にないんだけど…一般的に気密性は、C値が1以下だと、高気密と言われることが多いので、そこらへんが1つの基準になると思う
高気密高断熱で有名な一条工務店の全棟平均の実測値のC値は0.59(公式ホームページより。記事執筆時点。)なので、もう一段階高い基準を目指すならそこぐらいかなと
ちなみに、Twitterでは、C値0.1の超高気密の人もいたりする
※C値は、数字が低ければ低いほど、隙間が少ない高気密な家ということ
住友林業の家のC値はどれぐらい?
以前、疑問に思って住友林業の営業さんに聞いたことがあるんだけど、営業さん曰く、C値は1ぐらいらしい住友林業の家でC値の測定をした人をTwitterでちょくちょく見かけるけど、実際もそんな感じ
ちなみに住友林業で建てた人の中には一条工務店の平均C値の0.59よりも低い人がいる
住友林業のC値はこちら(Twitterへ)
気密測定はした方が良い?
気密測定をした方が、家を作るときに気密性を多少なりとも意識してもらえるだろうから、今思えば、やってもらっても良かったかもこれからの人はイベントの一つとしてやってみても良いかも
気密性を高める(C値を低くする)メリットは?
・冷暖房が効率的になる・24時間換気システムの換気がしっかりできて結露する可能性が下がる
・丁寧に施工されているかどうか、一種の指標になる
気密性は、地震のゆがみ等で経年劣化する可能性もあるので、最初になるべく高気密にしておこうという考え方がある模様
C値の経年劣化については、一条工務店のさすけさんの考察がとっても参考になる
わが家の結論のまとめ
過去の自分にアドバイスするなら・メンテナンス性と断熱性を考えて屋根はスレート瓦じゃなくて、瓦屋根にした方が良さげ
・初期コストやランニングコストを考えて断熱等級は5か6ぐらいが良さげ
・開け閉めの頻度が高い窓は開けやすい窓に、開け閉めの頻度が少ない窓は気密性が高い窓にすると良いかも
・家の気密性を表すC値は1ぐらい、もっと高めるなら0.59ぐらいが目安
・家の気密性を気にするなら気密測定をしてもらうと良い
今回の記事はここまで!
高気密高断熱住宅を目指す人に役立ちそうなリンクを貼っておくのでよければ参考にねー
高気密高断熱住宅の関連リンク
さとるぱぱの住宅論高気密高断熱について調べると、たいていたどり着くサイト
松尾設計室のYouTube
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高気密高断熱で有名
エアコンや窓関連のことで、よく名前を見かける
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