◉外構まで意識している建築事例
外構についてマイホーム計画当初から考えることについて2回に分けて書きましたが、本来はそれもハウスメーカーが主導で話を進めていくべきだと思っています
ハウスメーカーは何も知らない素人施主に対して、ローン、土地、建築、外構の相談に乗り、マイホーム計画全体を進めていくのが現代ではごくごく一般的です
それだけハウスメーカーが担う責任は重大であるので、私たち施主はハウスメーカーをしっかり吟味する必要があるのは言うまでもありません
今回はハウスメーカーが主導で外構をしっかり意識し、マイホーム計画ができていると思った事例について書きます
今回ご紹介するのは、鹿児島県の工務店であるベガハウスさん
選んだ理由はというと、
・外構、建築ともにしっかり考えられていて素敵な工務店さんだとリスペクトしている
・今更私が言う必要のないくらい、良い家を建てることで知られている
・Twitterを通して広報(つかじさん)の方と連絡が取れ、このブログについてご了承いただけた
ということで、今回はベガハウスさんの広報のつかじさん(@zen20151020)のツイートを元にご紹介します
◉敷地に対しての建築の向き(構え方)
つかじ_ベガハウス広報室🏡@zen20151020
おはようございます🌄
久々の模型撮影♪ゆったり敷地にのびのびとした平屋です😊
南に向けて大きな開口。庭を眺めて縁側でお茶を。農業をされるご家族なので、玄関は広々土間&食事もできるスペースを。
どうかどうか、気に入っていただけますよ… https://t.co/TF8n00bmyG
2021/02/26 10:03:53
建築の模型を作成したものですが、この時点で既に外構まで考えられていることが伺えます

土地の形からして黒塗り部分が道路かと思いますが、建築を斜めに構えていますね
玄関の向きは赤矢印の方向なので、玄関を開けても道路側から他人に家の中を見られることはなくなります

また、玄関横に板塀がありますが、この板塀の裏側(青矢印)にはスリットの窓のようなものが見えます
2m程度の最低限の板塀だけで、家の中のプライベートが守られますし、板塀の裏側に植栽を植えるなどすれば室内から窓越しに小庭スペースを楽しむことができます

南側は縁側がありますが、大きなウッドデッキではありません
大きなウッドデッキは流行りですが、庭スペースの広さを考えると、予算の掛かる広いウッドデッキではなく外と内を繋げる縁側というのも良いですね
さらに、縁側から眺める庭の一番先には高木があり、この高木までを空間と捉え、広く感じることができます
まだこの時点では駐車場計画がされていないことを考えると、ベガハウスさんが建築を考える時点でこの外構のおおよその形を考えていると思います
以下、ご指摘内容です
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これはお客様提案用の模型なので、この時点で駐車場計画もあります。
外構に関しても、模型以外の資料でどこに植栽を配置するか?
どの方向に開いて景色を取り込むか?
などの説明をしています。
このお家に植栽が少ないのは、本格的な菜園をされる方だからです(笑)
また、縁側のある開口部からは、”薩摩富士”と呼ばれる名峰・開聞岳を一望することができます。
※原文ママ
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恐れ入りました!!
というより、失礼いたしましたm(__)m
模型作成時点で駐車場計画されていないなんて考えたことがお恥ずかしい限りでした
また、『名峰・開聞岳を一望する』というのが素敵ですね
クローズにして家の中だけで完結する家づくりもありますが、せっかく自然を楽しめるなら、借景として使う他ありませんね
◉2F玄関でプライベート確保

とっっっっても久しぶりに、youtubeを更新しました😅
現在公開中のショーホーム「柔光のすまい」の特徴をまとめた“web内覧会”です✨
リビング、キッチン、ダイニングから子ども室まで、縦方向にひとつながりの、スキップフロアのお家… https://t.co/mtsQJmieRE
2021/01/27 09:07:00
Web内覧会の動画より

このお宅は広い土地でもなく、両サイドには住宅があり、決して恵まれた土地ではありませんね
それでも、駐車場を1Fに設置し、そこから門を潜り2Fに玄関があります

通常1Fに玄関があると近隣から玄関丸見えのような状態になりますが、見事にプライベートを確保しています
階段がアプローチの代わりとなり、公共とプライベートの切り替えをする意味を持ちます

また、玄関の入り口には小庭と椅子があり、そこで外の風を感じながらお茶することができます
狭い敷地なのに、アプローチと庭スペースがあるところがさすがです
また、2F玄関の手前だけ板塀ではなく、植栽でぼんやり目隠しをしていますが、板塀ではなく植栽で圧迫感を軽減するとともにファサードを彩る緑として活用していますね
動画で見る限りで2台の駐車場を確保した上で、プライベートな空間を確保し、庭まであります
門があったり2階玄関だと費用が掛かるようにも思いますが、通常のよくあるプランで後になってから外構でプライベートを確保しようとすると板塀などで費用が掛かり閉塞感のあるクローズド外構にしなければならないので、結果的にベガハウスさんのプランがベストではないかと思います
◉まとめ
まだまだベガハウスさんの建築事例は素敵なものがたくさんありますが、あまりお話し過ぎるとご迷惑掛かるかもしれないのでこの辺にしておきます 笑
外構についてしっかり考えられる建築士はいるようで、意外といません
やはり建築が優先で、その後外構を考えるという方が多いです
でも、ベガハウスさんのWeb内覧会のお宅のように、2階に玄関を構えたことで全てが始まるので、やはりそこまで考えられないとこのプランにはなりません
しっかり考えられているハウスメーカーの場合、このように外観を見るだけで何か意図しているものがあるのが感じ取れますから、ハウスメーカーを選ぶ際にはこの考え方でもある程度ふるいにかけられると思います
今回はベガハウスを紹介させていただきましたが、今後もどこかのハウスメーカーさんの良いな〜と思った点など実例を踏まえて紹介できたら個人的にも楽しいかなと思います
ベガハウスさん、ありがとうございました
※あと当たり前ですが、ベガハウスさんとの間に私的な繋がりはありません 笑