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第3回 自分の購買時の癖を知って冷静に買えるようになろう その2:機能性、環境、コストに納得!

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ンサルタントの山本広高です。
前回はプロモータータイプを軸に希少性に反応しやすい心理のお話を書かせて頂きました。第三回は「自分の購買時の癖を知って冷静に買えるようになろう その2:機能性、環境、コストに納得!」です。第一回でご紹介しましたタイプ分類でいう「アナライザータイプ」について、そして実は誰もが陥りやすいフレーミング理論についてご紹介します。住宅展示場に行って、興味津々で営業担当者の話を聞いているとなんだかワクワクしてきます。あなたがもしアナライザータイプであれば、ワクワクしていてもあまり表に出さないため、説明している営業担当者は本当に興味あるのかな?と感じているかもしれません。アナライザータイプなら、淡々と「防音は?断熱は?耐震性は?」なんてお聞きしていることでしょう。

アナライザータイプは、物事を計画的に進める、冷静に判断する、数値や機能に納得しないと購入しない、という特徴があります。そのため、第二回でご紹介しました希少性のある物件にすぐに飛びつくようなリスクはかなり低いと言えるでしょう。住宅購入などの高価な買い物は特に徹底して納得いくまで調べて比較する性分なので、購入時に失敗はないと思われます。しかし、几帳面な性格のため、営業担当者のちょっとした言い間違いや説明時の間違いにはすぐ反応して訂正したりするので、少し冷たい性格と見られがちです。

「私はアナライザータイプではないけど、購入時は徹底的に調べないと納得いかない」という方もいると思います。タイプ分けは特徴の強さを表すため、必ずしも当てはまらなくてもそういう部分あるかな、くらいにとらえてください。また、どのタイプに優位性があるということもありません。あくまで“特徴”を示しているので、自分自身を知るためのツールとして使ってください。

話をアナライザータイプに戻します。
たとえあなたがアナライザータイプで計画立てて分析しながら購入するとしても、フレーミング効果には弱い可能性があります。フレーミング効果とは、2つの表現がある場合に言葉の使い方によっては逆の判断をする心理現象のことです。具体的な例を見てみましょう

  1. 手術をすれば98%の確率で成功します
  2. 手術をしたら2%の確率で死亡します。

この2つの文章を読んだ時の印象はどうでしょうか。2%の確率があるならその手術をしないという判断になるかもしれませんが、98%の生存確率があると言われたら手術をすべきと判断する人が多いと言われています。

商品の販売でも多くのシーンで利用されています。以下のフレーズを見かけたことがある方も多いことでしょう。

例)
「消費税還元セール」  VS 「8%引き」
「20%引き」 VS 「1000円均一」

住宅の販売においては最後に売れ残るのは実は最も価格が高いものであることがしばしばあります。これもフレーミング効果の一つです。
2000万円の住宅と2200万円の住宅であれば、その価格の差分に納得がいかない場合、2000万円が売れていくと言われています。しかし、ここに3000万円の物件があった場合どうでしょうか。2200万円の物件が安く感じてしまうんです。

億ションと呼ばれる高額な販売でもその心理は同じです。6000万円と6500万円、1億の物件が並んでいたら6500万円の物件が一番売れるそうです。もちろん、物件の閲覧時に最も高価なものを紹介されるのも購買欲求を煽るためでもあります。

こういった価格設定による購買促進は人間の無意識に問いかけるものです。知っているか知らないか、だけで判断が変わります。住宅購買においても物件を比較された場合、フレーミング効果だな、というように販売側の心理を知って対応しましょう。

次回は
「4.自分の購買時の癖を知って冷静に買えるようになろう その3:端的に要点を説明してくれたら信頼する!」です。
コントローラータイプについてより深い解説をします。ご期待下さい。

山本広高 このコラムの執筆者
山本広高(ヤマモトヒロタカ)
株式会社THINCESS代表取締役。JIMC日本統合医療センター四ツ谷なかよし鍼灸院を経営。様々な業種における販売支援、新事業立ち上げ支援を行う現場重視のコンサルタント。

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