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第10回 売る側が使う心理テクニック:その5:ウィンザー効果

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ンサルタントの山本広高です。
前回は「家族療法」と呼ばれる家族をシステムとして考える方法について、販売員が顧客への提案する際に使う心理テクニックについてご紹介しました。

第十回は「売る側が使う心理テクニック:その5:ウィンザー効果」です。

Amazonで商品を購入する際、★の数やカスタマーレビューの内容をチェックしませんか?同等の商品の場合、★の数が高い方を選択するに違いありません。他にも、食べログにおいて、お店の★の数値も3.5以上を目安に検索していませんか?

多くの人は、商品のレビューで良い評価がされていると安心し、結果として選択の判断基準に影響を及ぼします。このように、第三者の意見を参考に判断する心理状況をウィンザー効果と呼びます。

他にも、
Aさんから
「わたしはあなたを頼りにしている!」
と伝えられるより、
Aさんが
「Bさんはあなたに絶大な信頼を置いていると言っていたよ。」
と言う方が“信頼”を強く感じる傾向にあります。

これは本人からよりも、第三者からの言葉により、Bさんはきっと他の人にも信頼していることを伝えているに違いない、という想像が働くからです。

ウィンザー効果は直接利害関係がない関係者間で機能しやすいと言われています。口コミも、自分自身と全く関係がない方々、さらに、人数が多いことで集団の意見という意識が働くからでしょう。

     

当サイトでも「~の評判ってどうですか?」「~ってどう?」といったスレッドの情報を読者の方々は参考にしていると思います。住宅は大きな買い物ですがからあらゆる情報を収集して購入に至るため、こうしたサイトは生々しい情報が集まりやすいので、利用しない手はありません。

しかし、かつて食べログで問題になった「ステマ(ステルスマーケティング)」という問題も潜んでいます。本来は利用者が書き込む場であるはずが、店舗や企業側が好意的なコメントを載せることでウィンザー効果を引き起こすことがあります。また、好意的な意見よりも否定的な意見に人は引っ張られる傾向があります。

ウィンザー効果を利用したステマや似非情報に騙されないためには一次情報を得ることしかありません。会って直接ユーザーの意見を聞くのが一番です。住宅メーカーや工務店であれば、実際にその事業者を利用して建築された家を訪問する機会を設けている場合が多々あります。そうした体験会を利用して不安をぶつけましょう。

当サイトを含め、もはや口コミサイトがないジャンルは存在しないと言っても過言ではないほど乱立しています。誹謗中傷を含め、ノイズも多いのを理解しつつ、情報を選別した上で、現場に足を運び自分で判断する能力が求められています。読者の方々の慧眼に期待します。

次回は「売る側が使う心理テクニック:その6:バンドワゴン効果」です。ご期待下さい。

山本広高 このコラムの執筆者
山本広高(ヤマモトヒロタカ)
株式会社THINCESS代表取締役。JIMC日本統合医療センター四ツ谷なかよし鍼灸院を経営。様々な業種における販売支援、新事業立ち上げ支援を行う現場重視のコンサルタント。

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