こんにちは、最近は子供の食べこぼしが床に落ちるのに慣れ始めたY.Uniです
それと食器洗った時の水ハネがね
知り合いの方に気になることを相談したところ、『無垢材なら削れば綺麗になるんだから気にすんなよ!』と言われました
気にしすぎなのかな?
では、今回は賛否両論どころか色々問題になりそうなテーマの投稿です
それぞれの意見を尊重しあえる家系ブログの緩い繋がりだからこそ、しっかり思っていることを投稿しちゃいます!
◉住宅性能はどこまで追い求める?
私の場合、住宅性能はそこまで重視していません
マイホームに住むまでは住宅性能とは駆け離れたアパート暮らしでしたが、『暑いからor寒いから住みたくない』と感じたことはなかったですし、住宅性能が高くない実家でも私も妻もそれぞれ幸せに育ってきたので、そこに重きを置かなくても良いかなという考えが根本にあります
また、前職がエンジニアをしていた経験から、性能はある一定以上の金額を投資しても、極端に能力が上がるわけでもなく、一定以上は必ずしもコストパフォーマンスが良いとは限りません
簡単な図で説明すると、スタンダードな価格の商品(赤線)と高価格帯の商品(青線)では、さらに数万投資してもそこまで性能が伸びないイメージです
この少しの性能差が大切である場合もありますが、昔に比べ今の製品は基本的な性能が良いものが多いですから、私はそこまで重視していません
スタンダードクラスの商品は部材が大量生産されるため、コストパフォーマンスが良いのに対して、高価格帯の商品は生産数が限られるので性能は良くなりますがコストパフォーマンスは下がります
住宅において同じことが言えるか?というと、それは別の話なのですが、そういったモノ造りのコスト、性能、品質なんかの知識のイメージを持っていると、色々なところで役に立ちます
少し話が逸れましたが、
そうは言っても、せっかく新築を立てるのに気密断熱性能がダメダメでは嫌ですし、そんな勉強をほんの少しした上で、その分野は工務店の推奨する仕様にお願いしました
地場工務店で、そこでずっと家造りをしているため、私がとやかく言わなくても、どの程度の性能を担保していれば快適か?をわかっていました
地場工務店でも『昔っから断熱材っていうもんは、、、』なんて経験だけで話を進めるところは不安ですが、私がお願いした工務店は建築学校で勉強されている方が社長でしたので少し安心しました
また、モノ造りはとーーーーっても考慮しなければいけない点がたくさんあります
素人が数年勉強したレベルでは全てを網羅し、その上でモノ造りすることは不可能だと思っています
それならば、安心してお願いできる造り手(工務店)を探す方が、結果的に良い家造りができるというのが私の考えです
安心してお願いできる造り手を探すために、家について勉強することは必要です
しかし、私が今また家造りをする場合、探し方はまず建築事例を見て、良い建築かどうかをおおまかに判断した上で工務店に出向いて話を聞くと思います
その際に、断熱性能など数値の話はほとんどする気はないです
◉なぜ数値を比較するのか?
では、根本としてなぜ数値を比較すると思いますか?
昔は親達がマイホーム購入でそこまで数値を見ていたとは思えません
でも、今マイホームの勉強を始めると色々な数字を見ることになりますよね
その理由を私なりに考えてみると、
一つは、性能をしっかり担保した家が建つのか施主が確認するため
もう一つとしては、ハウスメーカーが他社より自社の家が優れている!というのを簡単に伝えることができためです
C値、Q値、耐震等級、家の価格も数字で表されていますよね(価格は当たり前ですが)
マイホーム計画をする時に多くの人がカタログを集めて、何社か比較することでしょうし、数値化されていれば一目瞭然ですね
では、C値やQ値が良い家があなたにとって良い家ですか?
『断熱・気密性能が良ければ快適』というのは、マイホーム計画中の一部分でしかなくて、元をたどれば『住み心地が良い家に住みたいから』ではないでしょうか?
逆にいうと、どれだけカタログの数値が低かろうと、最終的に住み心地が抜群なら良いわけです
◉数値を鵜呑みにしてはいけない
例えばC値が小さければ良いと言われますが、どの値以下なら良いのでしょうか?
何が良いのでしょうか?
電気代が安い?健康に良い?
C値が0.1下がるごとに、何円電気代が安くなり、さらにどの程度健康になりますか?
電気代の試算方法はどうでしょうか?
その0.1下げるのにいくらコストが掛かりますか?
また、それはJIS規格による検証結果でしょうか?
なんて、エンジニアをしていた当初は全て算出方法を調べ、どの程度のメリット、デメリットが出ているか?数値化しなければならず、ぶっちゃけ嫌になりました 笑
個人的には、メーカーが表面的に出している数値だけでは厳密に比較することはできないと思っています
仕事で他社製品と自社製品を比較する時には、わざわざ他社製品を購入して、全く同じ試験環境下で試験して比較するくらいですから
表面的にメーカーから出ている数値は超ベストな状態でしか出ないベスト値だったりします
各メーカー基準がバラバラなんてことはよくある話で、数値化するなら各基準を統一して自分でデータ測定すれば良いと思いますが、そんなこと実際できませんし、そこまでして数値にこだわる必要ないと思います
だから、メーカーの数値は鵜呑みにしてはいけません
◉施工のバラつき、経年変化
どれだけ数値をアピールしても、完成した家がずっとその数値を維持できるわけでもありません
施工のバラつきによって数値は良くも悪くもなりますが、施工は現場の人間の腕とさじ加減で変わってしまいます
施工のバラつきについては、気密検査などもありますね
※私はお金掛けてまでしませんが(^^;)
また、家の部材も経年劣化するので、住んでいれば値は悪くなります
30年掛けて徐々に悪くなるのか、急激に悪くなるのかはわかりませんが、新品の状態で性能が維持されることは難しいです
では、経年劣化した場合にその数値の低下率はどの程度?なんてことも考え始めたらキリがないですね
住む地域の気温や湿度によっても、経年劣化の早さは異なります
◉私がこだわったのは数値化できない部分
数値化できる部分は専門家(工務店)にお任せして、私がこだわったのは数値化できない部分
先日、温泉旅館にて朝6時に露天風呂に入ったのですが、外はとても寒く、寒い寒い言いながら熱々の温泉に浸かった瞬間、『下手すりゃヒートショックで溺死するなぁ〜』と思いながら、それでも湯に浸かっていました
それはそれで悪くない 笑
古い家の寒い浴室よりも健康的にはもっと悪い冬場の露天風呂(急激な温度差)ですが、露天風呂があったら人は入りたくなります
これはロケーションの差ですよね
視線の先には木々の緑と湖の青
広々と視界が開けていて、視線が抜けているだけで心地良く感じます
そういった環境が数値化されているものより大切であると私は思います
特に、マイホーム(一軒家)がほしい人にとって、アパートやマンションと大きく違うところはプライベートな空間(視線、音、距離感)が確保できることだと思います
私にとって、見え方(視線)は一番こだわったポイントだと思います
それにより、『落ち着ける空間』が作れるか?が決まってくるポイントだからです
◉まとめ
こんなブログを書くと、『住宅性能における数値の比較を考えられない残念な奴だ』なんて思われるかもしれません
半分正解かもしれませんが、半分不正解です
ぶっちゃけ自分で比較するのは面倒だと思っていますが、それ以上にエンジニア時代の経験から数値の比較はプロに任せるべきだと思っています
個人的には数値を極めることによる100時間と数値化できない部分を極める100時間では、効率良く住み心地の良い家を造れるのは後者だと思っています
大手メーカーの枠にとらわれてエンジニアをしていると数値を極めるだけで上限が見えてきてしまう気がして、数値化できないモノ造りをするために造園業に挑戦した変わり者でもあるので、一般人と少し違うというのは否定しません 笑
別に数値で表現するのが嫌いでもないので、施主が数値を比較して定量的に判断するのも悪いとは思いません
それは私とは違った良い家造りのアプローチの仕方であると思います
しかし、悪いと思うのは『情報を鵜呑みにしてしまうこと』、『固定観念に縛られてしまうこと』です
本当かどうかもわからない情報を判断する基準もなく鵜呑みにするのも、絶対これが正しいというのも危険です
毎日露天風呂に入れる家なんて素敵だと思いませんか?
数値的に判断すると完全にNGですね
→ヒートショック、湯沸かし費(光熱費)、コスパ悪いなど
でも、情報にも固定観念にも左右されず、自分(家族)にとって幸せならそれでいいじゃないですか
もし、今数値を気にして家造りに困っている人がいるなら、改めて本当に数値化されることが自分(家族)にとって幸せなことなのか?考えてみましょう
そこに時間と労力とお金を掛けるなら、他にもっと自分(家族)を幸せにする方法があるかもしれません
極端な話ですが、高いローン借りて生活苦になり家族関係が悪化するよりも、安い中古住宅購入し、その分家族旅行に行くのが幸せな人生なら家なんて中古でも良いと思います
そんな価値観だって良いですよね