元サラ金という謎の経歴を持つ私が住宅ローンを組むにあたって注意することをつらつらと書いてきました。
さて今回はその番外編となります。
住宅ローンを組んだ後に潜む罠です。
Contents
住宅ローンを組んだ後のあなたの信用情報
住宅ローンを組むうえで信用情報及び、クレジットヒストリーが大事だという話をしていました。これらをクリアして晴れて住宅ローンを組んだ後のあなたの信用情報はどうなっているか?
住宅ローンを組めるわけですから、非常に綺麗な信用情報になっています。
これはどういうことかというと、金を借りやすくなっているわけです。
掘り下げていってみましょう。
信用情報が綺麗になることでお金が借りやすくなる
信用情報に残るクレジットヒストリーが綺麗であれば住宅ローンが組みやすくなるというお話を散々してきました。また、貸金業社(所謂サラ金、クレジットカードのキャッシング)の借り入れがあると住宅ローンを組むことが難しいというお話もしました。
それらをクリアして住宅ローンを組めたということは、そういった借り入れもない、クレジットヒストリーもしっかりとした良属性となっています。
つまり、貸金業者としてはお金を貸す上で貸しやすい客になります。
同様にクレジットカードのキャッシング枠も広げやすくなります。
その理由の一つが総量規制
総量規制とは、貸金業者からの借り入れが多重債務となることで借金に苦しむ人が多かったことから新たに導入された法的な義務です。総量規制では、年収の三分の一までしか貸せないという決まりです。
例えば年収500万円であれば、166万円までしか貸してはいけないというルールになっています。
住宅ローンを組むにあたって、キャッシングなどの残高を清算すると、この総量規制三分の一の枠が丸々空くことになりますので、貸金業者としては是非貸したい優良顧客候補となりえるわけです。
住宅ローンを組んでいる人は破産しない
もう一つの大きな理由は、住宅ローンを組んでいる人は自己破産を避けようとする傾向が強いので、ある意味で貸しやすい客であるとも言えます。自己破産はすべての財産を整理した上で、それでも返済できない債務を免責し、生活再建をするために認められた権利です。
ここで重要なのが、換金性のある財産を清算することが前提となるので、住宅という資産は真っ先に失います。その代わり住宅ローンもなくなりますが。
折角手に入れた住宅、簡単には手放したくないという心理が動くため、住宅を所有している人は多少借金が嵩んでも自己破産という選択を取るケースは比較的少ないという傾向があるため、貸金業者としては持ち家かどうかで審査基準を変えているケースは多いです。
冷酷な話ですが、家の立地によっては住宅ローンを清算しても利益が出るケースもあり、その分を差し押さえれば元本割れを防げるかもしれないという判断の場合もあります。
家は資産か借金かなんて議論は延々と繰り返されますが、貸金業者の視点で言えば「立地の良い家ならば十分に資産になるし、差し押さえれば売れる」という判断をします。
住宅ローンの返済履歴は強力なクレジットヒストリー
住宅ローンという莫大な借金を毎月きちんと返す。実はこれ自体がクレジットヒストリーなわけです。既に所有しているクレジットカードがあれば、もしかしたら上位ランクのカードへの切り替えインビテーションが届くかもしれません。
または、キャッシング枠を増やしませんか?という案内も届くでしょう。私も来ました。
車のローンなど高額なローン商品も意外と通りやすくなる傾向があるそうです。
将来的に住宅ローンの借り換えを考えている人は要注意
住宅ローンを組んで数年後、他に借金もなく順調に返していた場合は、より金利条件の良い別の銀行の住宅ローンに借り換えを行う方も多いかと思いますが、この借り換えの際にもこのクレジットヒストリーは生きてきます。しかし、クレジットヒストリーが良いから借金がしやすくなると言いましたが、調子に乗って高額のローンを組んで高級車を買った後に、住宅ローンの借り換えをしようとすると、その高級車のローンが引っ掛かって住宅ローンの借り換え審査に通らないということもあります。
つまり、クレジットヒストリーのスコアは上がっていたとしても、住宅ローンの借り換えをする場合は最初に借りた時と同様のステージでもう一度審査を受けねばならないので油断は禁物です。
まとめ
今回は番外編なのであっさり書きましたが、今回言いたかったことは以下の通りです。- 住宅ローンを組んだ人のクレジットスコアは高い
- スコアが高い分、新たな借り入れがしやすくなる
- 調子に乗って住宅以外のローンを多数組むと、住宅ローンの借り換えの時に困るぞ
今回もお読みいただき、ありがとうございました。