住宅性能を考えるのが面倒な人へ押さえておきたいポイント

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クロセの記事を読むのが初めての方は、まずこちらの記事をお読みください。

 

最近、家づくりに関するブログや各種SNSを見ていると、住宅性能に関する知見が少しずつ広まってきてるなと感じます。

少し前だと間取りとか外観の情報しかないって感じでしたが。

 

ただ、一般的には十分に周知されているという感じではなさそうです。

特に断熱や気密は、耐震と比べるとそこまで周知されていない印象です。

 

そもそもの話で性能に関する話は面白くないし面倒という人も多いでしょう。

やはり外観とか間取りを考えたいって人が多数かと思います。

 

今回はそういった人向けに性能面で押さえておきたいポイントをまとめてみます。

考え方とか細かい話は抜きです。

細かい話が知りたい人は、私の過去記事を読んてみてください。


 

断熱

断熱性能を示す等級は1~7まであり、等級7が最も高性能な等級です。

 

結論から言えば断熱等級5~6程度をお勧めします。

等級5~6は建築費用と30年間にかかる暖冷房費の総コストが安くなるというデータがあるためです。


30年間の工事費+暖冷房費 by HEAT20

このデータは少し古く、今は光熱費も建築費も上がってきています。

しかし、断熱性能5~6程度が総コスト的に安いという結論は大きく変わっていません。

 

コストに余裕がある人は等級7にしても問題ありません。

暖冷房費は下がりますし、エアコンの風力も小さくできます。

 

ただし、等級7は総コスト的には高く嗜好品の領域です。
(40年50年と長く住めばペイできるかもしれませんが)

そのあたりに留意してコストと相談しましょう。

 

性能の話とは異なりますが、床断熱の場合は玄関土間とユニットバス周りの断熱にご注意ください。

これらの場所は床ではなく基礎で断熱する必要があります。

説明がなければこれらの場所は基礎で断熱しますよね?とたずねてみてもいいと思います。

 

気密性能

断熱性能が十分でも、正しく気密施工がされなければ効果を十分に発揮しません。

気密性能が低いと換気も正しく行われない可能性があります。

 

上記を防止するため気密測定の実施を推奨します。

標準でしていないメーカが多くオプションになるでしょうがぜひ実施してください。

 

測定をするとC値という数字が出てきます。

この値が小さいほど隙間が少ない(小さいほど良い)という値です。

 

C値は1.0以下であれば効果的に換気ができるといわれています。

もしこれより大きな値が出た場合は、その場で隙間を探して埋めるといいでしょう。

また、気密性は将来的に劣化する可能性もあるため、余裕をみて0.7以下にできるとよい良いでしょう。

 

窓はサッシの材質とガラスの枚数に注目しましょう。

 

ガラスの枚数は2枚以上のペア(複層)ガラスでLow-Eガラスを使用しているものを選択してください。

コストに余裕があればトリプルガラスもいいと思います。

単板ガラスは避けてください。

 

サッシの材質はアルミ、アルミ樹脂、樹脂の3種類がメジャーです。

結露がしにくく断熱性能も高い樹脂サッシがおすすめです。

アルミ樹脂サッシを選ぶなら、リクシルの「TW」が個人的にはいいと思います。

樹脂サッシなら「APW330」あたりが無難だと思います。

アルミサッシは避けましょう。

 

窓の中でも絶対に避けたいのがルーバー窓と換気框付きの窓です。

どちらも暑さ、寒さや冬の結露の原因になりやすいです。

窓ではないですが勝手口も同じ理由でお勧めしません。

 

また、窓は多めにつけてしまいがちですが、思っているよりも値段が高いです。

特に高性能な窓は1枚で数万円です。

本当に必要かしっかり検討し、迷ったらつけないという選択をお勧めします。

 

換気システム

換気システムには主に第1種換気第3種換気が存在します。

第1種のほうが安定して換気できますが、日々の手入れをこまめにする必要があります。

手入れが面倒な人は第3種を選ぶのもありでしょう。

 

第1種には熱交換機能がついているものがあります。

これは換気するときに熱も交換することで室温に近い空気を給気できる機能です。

給気口の近くでも不快感を減らせますし、エアコンの負荷も減らせます。

 

第3種には熱交換機能をつけられないため外気がそのまま入ってきます。

コストは安く手入れも楽ですが、快適性では熱交換機能付きの第1種のほうが優れています。

第3種を選ぶ場合、リラックスする場所の近くに給気口を設置しないように気をつけましょう。

 

耐震性

耐震性能を示す等級は1~3まであります。

よほどのことがない限りは等級3がお勧めです。

 

気を付けたいのは等級3“相当”としているもの。

住宅性能を評価する機関に検査を受けていない際は”相当”となりますが、等級3を満たさず相当と書いている業者もいるようです。

 

耐震等級の評価として品確法というルールに基づいたものと許容応力度計算という手法があります。

許容応力度計算のほうがより信頼度が高いですが、どちらの評価でも等級3を満たしておきたいところです。

 

耐震等級はソーラーパネルや積雪による重量の影響も受けます。

ソーラーパネルを設置する予定があるならそれ前提で評価をしましょう。

積雪地帯では等級3の取得が難しいようですが「積雪状態で等級2、雪がなければ等級3」は満たしておくといいでしょう。

もちろん、可能なら積雪状態で等級3を満たしておきたいところです。

 

耐久性

意識されることはないでしょうが、部材や工法で家の耐久性は変わってきます。

家を長持ちさせるために押さえたいポイントを記載します。

 

屋根材は代表的なものだとスレート、ガルバリウム鋼板、瓦屋根などがあります。

スレートは他2つに比べると耐久性に劣るため避けたいところです。

この中だと瓦屋根が高耐久でおすすめです。

 

屋根の下にはルーフィングという雨漏りを防ぐシートがあります。

ここには改質ゴムアスファルトルーフィングがコスト、耐久性の観点からお勧めです。

アスファルトルーフィングは安いですが交換も早く総コストが高くなりがちです。

長く住むなら改質ゴムアスファルトルーフィングのほうが交換も少なく総コストも安くなります。

 

断熱材の内側に防湿シートを張っておくと壁の中に湿気が入るのを防げます。

外壁通気工法という工法であれば多少湿気が入っても逃げてくれます。

しかし、防湿シートがあったほうがより安全ですし気密性の向上にもつながります。

予算に余裕があれば施工したもらったほうがいいでしょう。

 

そして先述した外壁通気工法とは外壁と家の間に通気層を作る工法です。

この工法のおかげで家の耐久性が大きく上がりますので必須だと思っておいていいです。

よほど古い家でなければまず間違いなくこの工法が採用されています。

詳細はコダテル内のChelseaさんの記事がわかりやすいと思います。

 

他にも耐久面で意識しておいた方がいいことはあるかもしれませんが、私が思いつくのはこれくらいです。

 

終わりに

今回は性能なんて面倒!という人向けに私なりに抑えるべきポイントを書き出してみました。

あくまで素人の記事なんで参考程度にしておいてください。

 

ここに書いたのはあくまで平均的な例です。

例えば、業者によっては非常に安く断熱材を施工してくれる場合もあります。

その場合はまた話が変わりますので、そういった意味でも参考程度です。

 

では。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

2020年2月からアイ工務店と一緒に建てたマイホームに居住中。 家の中が寒いのがいやだというところから家づくりを開始した結果、高断熱高気密という言葉に出会う。 以降、いろいろ調べているうちに高断熱高気密の沼にはまり、使者を自称するようになる。